イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密

TOHO CINEMAS 梅田にモルテン・ティルドゥム監督、ベネディクト・カンバーバッチ主演の『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』を観に行く。
ベネちゃん演じるアラン・チューリングは第二次世界大戦時、ドイツ軍の暗号エニグマを解読し、戦争終結を早めたとされるイギリスの実在した人物。

ただ、実在したといっても英国政府は機密情報ということで50年以上彼の功績を隠し続け、公的に評価されたのは2000年を過ぎてからだった。数学者/科学者モノの映画では大概その人物が奇人変人か孤独者として描かれ、この映画もその例に漏れず、コミュ力のなさや同性愛者としての過酷な社会状況が描かれる。ただ、そんなお決まりの展開でもストーリーのテンポがよく、適度な友情ストーリーも織り込まれ、兎角難解になりがちな科学ストーリーでも飽きずに観ることができた。

チューリングが暗号解読のチームスタッフと距離を縮めようとするシーンでリンゴが出てくるんだが、実在の彼が自殺したときにベッドの脇には囓りかけのリンゴが落ちていたのだという。映画の中では彼の自殺はエンドロール前のメッセージとしてしか示されないので、コミュニケーションツールとしてのリンゴがその隠喩となっていたのかどうかはわからない。ただ、その囓りかけのリンゴがアップルコンピュータのマークとなったという説もあるというのだから世界は知らないことだらけで面白い。

イミテーション・ゲーム

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